新編・伊勢物語 第千九十二段 桃屋の烏賊の塩辛 星原二郎第千九十二段 桃屋の烏賊の塩辛 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十一年一月 晩酌の定番の一つである肴を 歌に作りて曰く 瓶詰の 桃屋の烏賊の 塩辛を 肴にひとり ひとりがよろし その男 血圧は高くもなく低くもなく 塩分量の制限はあらねども一回に食する量は ひと箸、または数箸のみにて事足れり。 なほ烏賊の塩辛は数多の店にて 手造りをいただけども 瓶詰の桃屋の烏賊の塩辛にまさるは あらじとぞ覚ゆ。