新編・伊勢物語 第千八十五段 逢瀬の日は雪を願はず 星原二郎第千八十五段 逢瀬の日は雪を願はず 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年の寒中の或る日 惚れたる女ありければ 歌を 愛知なれ 三河尾張と 隔て住み 逢瀬の明日は 雪よな降りそ と詠み その男の愛車は冬なれども ノ-マルタイヤなれば 雪道はいと苦手にて 降雪とならぬことを願ひけり。