新編・伊勢物語 第千七十二段 太古の記憶 星原二郎第千七十二段 太古の記憶 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十一年正月 不思議なる感覚に襲はれ 思ふがままを 歌に わが裡(うち)の 遺伝子の奥に 眠りゐし 太古の記憶 目覚めものいふ と詠み 生命体はある意味で遺伝子の 乗り物と言はれる事を思ひ出し 進化の遥かなる歴史を辿りけり。