新編・伊勢物語 第千六十一段 柿本人麻呂神社 星原二郎第千六十一段 柿本人麻呂神社 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年の晩秋 石見の国は益田市にある人麻呂神社へと 行きけり。行く折々の道中にて歌を 石見のや 人麻呂神社の 紅葉よ わが行く日まで 散らずあれかし と詠み 見事なるイロハカエデの 紅葉を楽しみ 歌聖と仰がるる柿本人麻呂神社にて 懇ろに歌道精進を祈りけり。