第千四十七段 日の本の安寧を祈る歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成三十年十二月十三日
知立市の短歌会の「立春」の
定例歌会に
日の本は 瑞穂の国ぞ 平安き国
生まれ老いゆく 幸をひた知る
を事前に提出し臨みけり。
歌の心は上州は群馬の生んだ詩人の萩原朔太郎師の
弟子の一人に保田与重郎大人ありて
彼曰く「歌でもって国土を誉めよ」と。
この平成三十年の夏以降は西日本の大水害
幾度の台風の被害、北海道胆振地方の大地震など
大きな災害の発生が続き
その男も大いに心をいため
日の本の八百万の神々に対して
怒りを鎮めたまへの祈りの歌なり。
この歌、先月の刈谷での歌会に出だしし
作の改作なり。
而してこの歌の評価は残念ながら低得点に留まれども
歌としての役割は果たししと自負し胸を張り
歌会場を罷り出でけり。