第千八段 日の本の安寧を祈る歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成三十年十月二十日
刈谷市の文化協会の短歌部会の
定例歌会に
平安き国 瑞穂の国ぞ 日の本は
生まれ老いゆく 幸をひた知る
を事前に提出し臨みけり。
歌の心は上州は群馬の生んだ詩人の萩原朔太郎師の
弟子の一人に保田与重郎大人あり。
彼曰く「歌でもって国土を誉めよ」と。
この平成三十年の夏以降は西日本の大水害
幾度の台風の被害、北海道胆振地方の大地震など
大きな災害の発生が続き
その男も大いに心をいため
日の本の八百万の神々に対して
怒りを鎮めたまへの祈りの歌なり。
しかして歌会での評価は
会員の賛同を得ること能はず
上の句の倒置法 失敗とぞ覚ゆ。