第九百九十九段 コンドルは飛びて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成三十年九月二十九日
信州は塩尻市にて開催の
第三十二回 全国短歌フォーラム塩尻
に自由題の部の作品に
悠々と コンドルは飛びて どこへゆく
文明とふは 滅ぶものらし
を事前に投稿に大会に臨みけり。
歌の心はサイモンとガーファンクルの
名曲「コンドルは飛んでゆく」に想を得て
スペイン人によるペルーの
滅びたるアンデス文明を詠みたる作なり。
しかして、全国短歌フォーラム塩尻での
結果は入選二十数首の内に選ばれず
悔しき思ひをいだきけり。
蛇足なれども最近、選ばれたる作品は
二十代の若き歌人の現代仮名使ひの
現代短歌に偏りゐたると思ふは
老生の僻みにや。