編・伊勢物語 第九百六十六段 長良の鮎の塩焼き 星原二郎第九百六十六段 長良の鮎の塩焼き 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年の夏 惚れたる女ありければ 伴ひて 美濃の国は岐阜の長良川河畔にある 鮎料理の名店の「川原町泉屋」へと行き 天然鮎の塩焼き、天麩羅等を堪能せしのち 歌を 来年も 君と行かまし 再来年も 長良の鮎の 塩焼き食べに と詠み その男の知る限りに於いて 鮎の塩焼きに関しては日本一の腕前の 店の大将とぞ讃へけり。