新編・伊勢物語 第九百六十二段 金福さんからの電話 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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第九百六十二段 金福さんからの電話

 

昔、男ありけり。今も男あり。

その男、或る日 或る商品の勧誘の電話を

受けけり。よき話なれども乗らざれども

担当の女性の姓を《(かね)(ふく)》さんと聞きしかば

歌を

 

電話にて 《金福》といふ 名字もつ

人と話しぬ 金運上向かむ

 

と詠み 久し振りに宝くじを買はむか

パチンコか競馬か競艇か競輪などの公営ギャンブルへと

行かむとぞ思ひけり。

しかれどもその男、行きたるかは定かならざるなり。

ましてや、運に恵まれ大儲けしたるとの

噂も久しく聞き及ばざるなり。