新編・伊勢物語 第九百五十七段 青畳 星原二郎 第九百五十七段 青畳 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年八月下旬 住まひの畳表を取替へ 熊本産の藺草の良き香りに 歌を 畳替へ 青くすがしき 部屋内(ぬち)に 転(まろ)びて日本の 夏はよろしも と詠み 殺人的暑さの収まり 初秋の爽やかなる風に 昼下がりのごろ寝を楽しみけり。