新編・伊勢物語 第九百三十一段 朝日新聞の「八月の歌」 星原二郎第九百三十一段 朝日新聞の「八月の歌」 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年八月 朝日新聞が募集せし、戦争・平和を題材にせし 「八月の歌」に 人間の 闘争本能 うべなへど 障害者われは 殺されたくなし をもて応募し入選通知を待ちけり。 しかして、七月十九日の朝日新聞に 発表の「八月の歌」入選歌十首の中に 此の作、見当たらず 表彰式の行はれる 八月十一日の飛騨高山行きを 見合はせけり。