新編・伊勢物語 第八百九十七段 釈迦と女の物語 第一話 鬼子母神 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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第八百九十七段 釈迦と女の物語 第一話 鬼子母神

 

昔、男ありけり。今も男あり。

その男、平成三十年六月十五日発行の

立春知立短歌会の季刊歌誌『立春第262号』に

譚歌 釈迦と女の物語』と題し

三題の歌物語を発表し

評価を世に問ひけり。

第一話は 【鬼子母神】

 

人の子を 喰ふがならひの 鬼子母神

わが子千人 なべて愛し子

 

喰はれたる 母の嘆きは 深くして

釈迦にうつたへ 救ひをもとむ

 

しまらくの 思案の後に 鬼子母神の

千人(ちたり)の子のうち 一人を隠す

 

帰り来て 子を算すれど 一人居ず

うろたへ嘆く 鬼子母神も母

 

おもむろに 子を伴ひて 諭しいふ

汝がこれまでを 顧みよとぞ

 

悔ひ改め これより後は 人の子を

殺さず喰はず 守らむと誓ふ

 

東京の おそれ入谷の 鬼子母神 

安産子守の 霊験あらたか