新編・伊勢物語 第八百五十九段 山の奥津城 其の弐 星原二郎第八百五十九段 山の奥津城 其の弐 堅香子の 花咲き初めて 姫川の 源流近き 山の奥津城 残雪は さはにあれども 堅香子と 土筆に囲まれ 君がみ墓辺 元日に 逝きたる親友(とも)と 知りしかば 限りも知らず 悲しかりけり 今ははや ふるさと山へ 還りたる 亡友(とも)に会はむと 同級生(われら)集へる