新編・伊勢物語 第八百十七段 製塩の技 星原二郎第八百十七段 製塩の技 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年三月八日発行の 短歌誌「立春262号」に連作『塩を』を 発表し世に問ひけり。 連作の十二首目は 入浜式 揚浜式 はた流下式 製塩の技の 知恵の賢く 歌の心は昨年の秋に 西尾市吉良にある塩田体験館「吉良饗庭塩の里」にて 館長より製塩の歴史の説明を受けての作なり。 製塩の方法、数多(あまた)ありしかど 恥かしながら知らずに過ごし来し事に 反省しきりなり。