新編・伊勢物語 第七百五十六段 山の獣と遊ぶ歌 星原二郎第七百五十六段 山の獣と遊ぶ歌 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年の新春 自らの老いの境涯を思ひ 歌を 山の湯に 斎(いつき)きて人の 匂ひ消し 獣(けもの)を友と 遊べや遊べ と詠み その男の至りたる心境 まさに仙人さながらとぞ覚ゆ。