新編・伊勢物語 第七百三段 死語にあらず(中編) 星原二郎第七百三段 死語にあらず(中編) わが使命 他にあらじと 信じつつ 進みいゆかな 敷島の道 カタカナ語 擬態語多く 氾濫の 嘆くを老いの 戯言とせじ 尻尾なき 蜥蜴のやうな 歌ばかり 前衛歌壇の 歌を蔑(さげす)む 美しき 言葉使ひの わが師なり 世に阿(おもね)らず つらぬきましし 死者の声 聞こえ来ぬれば 歌詠まな わが役割と 訴へを聞く ※敷島の道とは古来より和歌の道、歌の道のことなり。