第七百二段 死語にあらず(前編)
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成二十九年晩秋、木枯らしの吹く頃
歌に関はり早くも四十余年が経過し
日本の古来よりの大和言葉に対する
思ひを歌に
美しき 大和言葉の 数あまた
死語にあらずと われを待ちゐる
死語新語 定めなき世の 定めなれ
わが歌により 死語よみがへれ
下手なのは 許せると思ふ 認め難きは
よこしま心 いだき詠む歌
美しき 言葉使ひて うるはしの
わが日の本の 暮らし歌はむ衒ふ
奇を衒ふ 歌多ければ 投稿を
ためらひてをり ○○歌壇
※五首目の結句の「○○歌壇」は
公表を憚るための伏せ字なり。