新編・伊勢物語 第六百八十三段 遍照院にて(後編) 星原二郎第六百八十三段 遍照院にて(後編) 山号は 弘法山にて 遍くも 照らすは慈悲の み光なりき 漆黒の 戒壇めぐり 廻り終へ 生まれ変はれる 朝すがしも ことさらに 縁日なれや 近郷より 善男善女 列なし詣づ 命日の 善の綱にて 結ばるる 縁とうとぶ 老若男女 と詠み 秋の日差し降り注ぐ院内を たもとほり 日本史上稀にみる大天才といへる 弘法大師こと空海と心を通はせにけり。