新編・伊勢物語 第六百三十七段 筑紫うるはし(其の肆) 星原二郎第六百三十七段 筑紫うるはし(其の肆) シナ海に 夕日は落ちて 甑島 島影浮かびぬ 波おだやかに 夕されば 灯りのともる 甑島 島には島の 暮らしあるらむ 鶴五千 優雅優美に 飛びゐたり 筑紫出水の 平野はひろく 鳴き声は 優雅優美と 言ひ難く 鳴き交はしつつ 落穂を拾ふ 先の熊本の大地震、九州北部水害からの 復興を心より祈りけり。