第六百三十段 忘れ得ぬ味・蕎麦編(其の参)
冬の飛騨 いで湯の下呂の 街中の
蕎麦の「中佐」の 笊蕎麦に唸るも
箸に代はり 葱もて食ぶる 福島の
大内宿の 蕎麦こそ珍なる
出石蕎麦 小皿五つに 盛らるるを
皿ごと違ふ 食べ方面白
「また来む」が わが最上の 誉め言葉
西尾「むらまつ」 此度もいひぬ
そを目的に 行く価値ありが 基準とふ
ミシュランガイド 理念諾ふ
読者子の中には蕎麦好きもおられると思ふが
是非とも行きて食してみたきと
思へる蕎麦は有りや?なしや?