新編・伊勢物語 第五百四十六段 駅(前編) 星原二郎第五百四十六段 駅(前編) 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、名古屋鉄道の知立駅に程近く住みけけり。 知立駅を利用し親しみを覚ゆれば、 歌を 夏来(さ)れば 駅前広場の 噴水の 音もすがしく 聞こえくるかな 噴水の 塔の上なる 女神像 夏の日差しに まばゆく仰ぐ