新編・伊勢物語 第五百三十九段 浅間ヶ嶽(前半) 星原二郎第五百三十九段 浅間ヶ嶽(前半) 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十九年の初夏、浅間ヶ嶽の麓の 「鬼押し出し」へ行きけり。 行きて歌を 浅間山 麓に広ごる 溶岩の 鬼押し出しと いふ地獄かな 浅間より 噴き上げらるる 溶岩の その日の様を 思(も)へば震へぬ 信濃なる 浅間ヶ嶽の いただきゆ 噴き上げられし 累累の岩