第五百一段 <竜宮の乙姫の元結の切り外し>の歌
昔、男ありけり。今も男ありけり。
その男、平成二十九年四月十五日
刈谷市文化協会 短歌部会の毎月恒例の
第四三三回の歌会に
<竜宮の乙姫の元結の切り外し>
たまたま知りて ゆらぐひと時
の作品にて臨みけり。残念ながら入賞は至らねど
一人より理解を得て票を給はりけり。
されど多くの会員より上の句 理解不能にて
説明を求められけり。
してその男曰く「海藻の甘藻の別称なり」と。
他にも藻塩草・大葉藻・海柳などの名称もあり。
されど日本で一番長き固有名詞を付与せし
学者先生の文学性あふるる名称に敬意を表し
また、文芸作品に載りたることかって無きと知りて
天の邪鬼なるその男の性格が詠みし歌なり。
して、読者子はこの植物名をご存じなりや?