新編・伊勢物語 第四百九十六段 大岡信の死を悼む 星原二郎第四百九十六段 大岡信の死を悼む 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十九年四月六日の新聞記事にて 大岡信大人(うし)の逝去を知り 挽歌を 朝なさな 読むが慣(なら)ひの 「折々の 歌」の作者の 逝去を悼む 万葉の 歌多くして さもありと わが意を得たる まことの詩人 と詠み 一流の文芸評論家の条件は一流の実作者にして はじめて可能なことを証明せし偉大なる先輩 現代日本にあつて、大人(うし)とふ尊称の相応しき男の 逝去を心より悼み冥福を祈りけり。礼拝合掌