新編・伊勢物語 第四百六十九段 清田の大樟(後半) 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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第四百六十九段 清田の大樟(後半)

 

樟青葉 渡り吹く風 遠き世の

出来事語れ 見し事申せ

 

北に山 南に海の 温暖の

蒲郡にて いのちながらふ

 

次々に 伐採されて 蜜柑畑

宅地となり 樟の森消ゆ

 

大樟の 幹に寄る皺 (かんばせ)

如くに見ゆる (いつか)しきかな

 

幾たびの 苦難乗り越え 来しものか

(ひでり)台風 地震(なゐ)に人こそ

 

今日もかも 三河の海は 波穏し

沖を航く船 小さく見えて

 

と詠み 生命長き者のみが持つ圧倒的なる存在感に

対し畏敬の念を深めけり。