新編・伊勢物語 第四百五十七段 御前にて(前半) 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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第四百五十七段 御前にて(前半)

 

昔、男ありけり。今も男ありけり。

その男、仏教徒にして曹洞宗の檀家なれば

朝ごと仏壇の前に座して経文を唱へけり。

して或る時 其の思ひを歌に

 

うち鳴らす 朝の鉦鼓の 音澄めば

冬深まると み祖に申す

 

朝まだき み前に燈す 蝋燭の

灯火を今日の 標ともがな

 

安かに み祖ましませ 心して

「般若心経」 今朝も唱ふる

 

無心には なり難けれど つとめては

声ととのへて 心経を誦す

 

書百遍 意自づからと 伝はれど

「般若心経」 解し難しも