新編・伊勢物語 第四百五十五段 てんてこ祭り(前半) 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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第四百五十五段 てんてこ祭り(前半)

 

昔、男ありけり。今も男ありけり。

その男、毎年正月の三日 西尾市は熱池町に伝はり

行はれるる天下の奇祭 てんてこ祭りを見むとて

行きけり。行きて歌を

 

 神風の 伊勢のみ前に 供へむと

(あた)(いけ)斎庭(ゆには) (まれびと)招く

 

賓は 赤き着物に 頭巾つけ

腰に大根(おほね) 男根を持つ

 

熱池の てんてこ祭り てんてこの

太鼓に合はせ 田植の神事

 

遠き代の 民のねがひの ひたすらの

無病を祈り 五穀を祈る

 

正月の 三日目にして 田の神を

招き田事の 始まりとなる