新編・伊勢物語 第四百三十三段 花祭り 星原二郎 | isemonogatari2のブログ

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四百三十三段 花祭り

 

昔、男ありけり。今も男ありけり。

その男、平成二十九年の

寒さ厳しき頃、奥三河に伝はる国の無形伝統芸能の

花祭りを見に行きけり。行きて、歌を

 

 大釜の 舞庭(まひど)の間中 湯の飛沫

   五体に浴びて 息災を()

 

 三匹の 赤・青・黒の 鬼の舞ひ

   (つち)踏み()めて 邪気を祓へり

 

 力士(ちからびと) 四股(しこ)踏む技に 通ひ合ひ

   大地(おほつち)強く 堅く踏み舞ふ

 

 酒好きの 三河の神と 鬼なれば

  吾も仲間に ならむと呑み干す

 

 須佐之男の 大蛇(をろち)退治の 舞ひ納め

   天の叢雲の 剣いでて終ふ

 

と、詠み 奥三河の伝統、これより後も続けかしと願ひけり。