第四百二十五段 生島足島神社(前半)
昔、男ありけり。今も男ありけり。
その男、平成二十九年の冬、信濃の国は 上田平にある
生島足島神社へと行きけり。行きて、歌を
日の本の ここぞ真中と 大地の
二間四方の 御神体なり
この土地を 真中と定めて 日の本の
国土成りしと 伝はるところ
水篶刈る 信濃の国の 上田なる
平に古れる み社かしこし
畏くも ここを基と 定めては
四方に拡ごり 日の本成りしと
遍くも 四方に拡ごる 大地の
基と鎮まり まします宮居
神池に 囲まれ島の 本殿の
扉の奥の 日本の真中