新編・伊勢物語 第四百二十四段 猫の歌(後半) 星原二郎第四百二十四段 猫の歌(後半) 絶滅の 危機に瀕して 久しかり 西表(いりおもて)山猫 まなこ澄みゐき 猫なれど 成人病も ありと聞く いぬねこ病院 繁盛(はやり)ゐるはや 犬猫と 括りていへど 飼ふ側の 主張違(たが)ひて 好みそれぞれ 丸々と 太りて鼠を 獲らぬとふ 風上に置けぬ 猫なさけなし 十二支に 猫のをらぬは 鼠より 騙されしとふ 伝へ面白 と、詠み 人間と猫との付き合ひの歴史の長さを思ひけり。