新編・伊勢物語 第四百十三段 テレビ番組欄 星原二郎第四百十三段 テレビ番組欄 昔、男ありけり。今も男ありけり。その男、普段ほとんどテレビを見ることなく過しけり。一時期はニュースなども見ず、社会の流れからもとり残されて過しけり。さりとて苦にするでもなく日々マイペースを守りけり。しかして、歌を 今宵また 見るべき程の 番組は あらじと知りつつ テレビ欄見ぬ と、詠みて、新聞紙を繰り、次のページを広げけり。なほ、大相撲とNHKの大河ドラマだけは別と覚ゆ。