第三百六十一段 名水「矢作」
昔、男ありけり。今も男ありけり。
その男、上矢作ダムを水源とする水道を利用する
地域に住みけり。ある時、矢作の水質に興味を懐き調べけり。
調べての後、歌を
水道の 水にしあれど 冬来れば
喉ごし冷たく 名水「矢作」
わが三河 三川の意味に あらずして
矢作を美川と 讃へてぞいふ
二十八の 支流そそげば 堂々の
大河となりて 美川の矢作
涸るるなく 流るる川に いにしへゆ
ひとの暮らしは 拠りてありけり
と 詠み 冬の季節の「矢作」の水こそ、
長寿を保つ良薬と信じ飲み続けけり。