新編・伊勢物語 第三百四十一段 モンゴルの草原を駆ける馬 星原二郎第三百四十一段 モンゴルの草原を駆ける馬 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十八年の初秋の頃、木曾御嶽山の麓にて 木曾駒の駆け行く様子を眺め、想像を飛躍させ モンゴルの大草原を駆け行く群馬を思ひ 歌を モンゴルの 大草原を 駆け回る 野生の馬の 群見たかりき と、詠み モンゴルの移動式家屋の「パオ」に 寝泊りしつつ、見渡す限りの草原を鬣を靡かせ行く 様子を眺めに行かむと心に決めけり。