新編・伊勢物語 第三百十八段 夏、過ぐ 星原二郎第三百十八段 夏、過ぐ 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十八年の夏の間に幾冊かの 書籍を購入し、秋風が吹く頃となりて 歌を 机上に 読まむと求めし 本の山 積まれしままに 夏過ぎにけり と 詠み 怠惰に過しし学生時代の夏休みと なんら変らざると反省しにけり。