新編・伊勢物語 第三百十七段 矢作川口 星原二郎第三百十七段 矢作川口 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十八年の秋 碧南と西尾の境をなす 矢作川口へと行きけり。行きて歌を 潮間(しほがひ)の 矢作川口 しじみ採る 人は昔と 変はらざりけり 衣浦の 入江の浜の 満ち潮の 潮追風の 心地よきかな と 詠み 潮風に吹かれるままに 時を過しけり。