新編・伊勢物語 第三百八段 火焔土器 星原二郎第三百八段 火焔土器 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、縄文時代に興味を抱きけり。 初めて土器を作りし男あらむと思ひて 歌を 火の山の 神の教へに 従ひて 土焼き作りし 器ぞこれは 縄文の そのひとりなる 男にぞ 思ひ至りて 頬杖をつく と 詠み 大発見せし男のことを 更に想像し友になりたる心地しにけり。