新編・伊勢物語 第二百七十段 盂蘭盆会の迎へ火 星原二郎第二百七十段 盂蘭盆会の迎へ火 むかし、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十八年の八月の盂蘭盆会の行事を 迎へるに当たり、歌を 胡瓜なる 早馬に乗り 還り来よ 迎へ火焚きて はらからを待つ と詠み、その男の子供の頃に、祖父のせしままを再現し 気難かし屋の多き御先祖様の御一行を住まひの マンションに迎へ 持て成しけり。