新編・伊勢物語 第二百五十一段 人生の日々 星原二郎第二百五十一段 人生の日々 昔、男ありけり。 今も男ありけり。 その男の和歌の師匠曰く「天候に順・不順はあれど 不平・不満をいってはならぬ」を肝に銘じ暮らしけり。 しかして、天候の変化を味はひ楽しめれば、 人生の達人・名人になれるのではと思ひ 歌を 人生は 晴れの日雨の日 嵐の日 各々(おのおの)ありて 味はひ深し と 詠めども 修行の足りなさを痛感しにけり。