新編・伊勢物語 第二百三十五段 安曇野にて 星原二郎第二百三十五段 安曇野にて 昔、男ありけり。 今も男ありけり。 その男、平成二十八年の初夏、安曇野を巡りけり。 「録山彫刻美術館」に足を運び信濃富士の別名を持つ 常念岳を仰ぎ歌を 安曇野の 夏はすがしも 彫刻の 館を囲む さみどりの木々 思ひがけず 空晴れわたり 残雪の 山なみのぞみ 安曇野めぐる と 詠み初夏の爽やかな安曇野を満喫せり。