第二百六段 三内丸山にて
昔、男ありけり。 今も男あり。
その男、平成二十八年の初夏、青森は三内丸山遺跡へと
行きけり。縄文文化の豊かさに触れ 驚き その思ひを歌に
遼太郎が 「北のまほろば」と 称へたる
三内丸山の 青森に来ぬ
縄文の 世の人々の 暮らしぶり
竪穴住居に 入りて偲ばむ
海山の 恵み豊かに 煮炊きせし
竈の石組 跡も遺して
秋されば 川のぼり来ぬ 鮭と鱒
めぐみ豊かに 冬過ししか
如何ならむ 願ひを持ちて つくりしか
土偶のあまた 女人のかたちす
ひとくちに 縄文土器と いふなれど
個性のありて 力強しも
全けくて 出でし土偶の あらざれば
身代りとして 敢へて毀ししか
と 詠み 今は亡き司馬遼太郎先生と古代文化に関しての意見の
交換を恐れを知らず願ひけり。