新編・伊勢物語 第百八十三段 目高 星原二郎第百八十三段 目高 昔、男ありけり。 今も男あり。 その男、 豊川の淡水水族館へと行きけり。 そこにて絶滅危惧種に雀・目高、登録されをりと 聞き及びけり。 幼き頃よりどちらも身近な生き物なれば 歌に 目高すら 水族館の 水槽に 観らるるものと なり果てたるはや と 詠みて絶滅に追いやらむとせし 人類を糾弾し嘆きけり。