第百八十一段 縄文の土器と土偶に想ひを寄せて(後半)
いかならむ 暮しぶりはと 問ひ掛けつ
縄文土偶の 貌に対ひて
溶岩の 冷えて固まる 様を見て
土器作り初めしとの 学説おもしろ
わが裡の 遺伝子の中に 眠りゐる
太古の記憶 めざめものいふ
男にや 女なりや それすらも
さだかならざる 不思議の土偶
と、詠み 約十万年間の長きに亘る縄文時代に
われら日本人が日本人としてのアイデンティティーが確立し
かつ、豊かなる遺産の数多を残しし事に感謝の念を
深めけり。