新編・伊勢物語 第百三十四段 四人目の孫誕生 星原二郎第百三十四段 四人目の孫誕生 むかし、男ありけり。今も男あり。 その男、平成二十一年十一月に 四人目の孫を授かりけり。 産院に駆けつけ対面を果たし、歌を どの子にも 持ちて生まるる ものあらば この孫いかにと 手のひら観相(みい)る わが胸に 安くし眠る 孫姫の 未来思へば 生きたかりけり と詠み、骨相学、手相学には疎き男なれども 可愛く握りゐる手を開かせ見入りけり。