第百三十二段 三人目の孫の誕生
むかし、男ありけり。今も男あり。
その男、平成の或る年の九月 長女の長男
つまりその男にとり三人目の孫の誕生を祝し、歌を
生れし日は 彼岸の入りにて 長良川
岸辺に紅き 花咲きてゐき
三人目は 玉の男の子ぞ いだきあげ
両手大きく たのもしく見ゆ
長良川 流れ清き 伏流水
産湯に浴びて わが孫男の子
伊吹嶺を 朝夕仰ぎ わが孫は
育ち行くらむ 見守りたまへ
と詠み、日本百名山のひとつである伊吹山の
山の神にご加護をひれ伏し願ひけり。