新編・伊勢物語 第百二十七段 ラジオ体操 星原二郎第百二十七段 ラジオ体操 むかし、男ありけり。今も男あり。 その男、かって会社員として勤めゐし昔の啓蟄の頃の朝、 会社の毎日の慣例行事であるラジオ体操に参加し 歌を 始業前 ラジオ体操の ならひにて 春めく今朝は 深く息吸ふ と詠み、清清しき胸の内にて いつもの仕事を始めけり。