新編・伊勢物語 第九十三段 名古屋市今池の地名の由来 星原二郎第九十三段 名古屋市今池の地名の由来 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、名古屋市の今池へ やんごとなき用ありて行きけり。 ビルの立ち並ぶ都会の一隅にて 「今池」の地名の由来を思ひ 歌を 「馬池」は いづこのあたりに ありしかと 名古屋今池 ビルの街ゆく と 詠み 往来の人と自動車の多さにへきへきしつつ のどかに往来を行き来せし昔、駄馬の労をねぎらひ 池の水を飲ませやる馬子の姿を思ひ浮かべけり。