第三十七段 十七条の憲法
むかし、男ありけり。今も男ありけり。
その男、平成二十七年の灯火親しむ秋 聖徳太子の
十七条の憲法を読みけり。読み終へてより、
現在のわが国の国政を深く憂ひ
歌を
いちにんの 賢聖をらば 治まるを
国に必要の ひと現れよ
十七の いづれの条の みこころも
古れど変らぬ 標なりけり
厩戸の 皇子の御跡を 慕ひつつ
斑鳩の春 訪ね行かまし
と詠み、〔現代の聖徳太子〕の出現を待ち望みけり。
また、現在の国政に関る全て者らに、
特に官僚と政治家諸先生方々には十七条の憲法の熟読
及び、その精神の遵守を強く願ひけり。