新編・伊勢物語 第二十段 コンビニの開店 星原二郎第二十段 コンビニの開店 むかし、男ありけり。今も男ありけり。 その男、平成二十七年の夏から秋にかけて 知立市内にてコンビニエンス・ストアの 新たなる開店を目にして、歌を ここにまた コンビニストア 開店か 栄枯盛衰 世の常なれど と詠み、「平家物語」の冒頭ならねども 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響き に代はりコンビニエンス・ストアの大き看板 諸行無常・栄枯盛衰の色とも思ひけり。