さて今日の本題です。
お客様先訪問の帰り道、新製品チェック他で池袋のビックカメラに立ち寄ったところ、ジャストシステムのワープロソフト 一太郎 の最新バージョン「一太郎2015」が本日発売のポップがありました。
一太郎といえば、言わずと知れた日本が誇る国産ワープロソフトです。自分がパソコンを本格的に覚え始めた1990年頃のワープロソフトと言えばMS-DOSで動く一太郎とか松でありました。
当時、東芝Dynabook SX386 を購入してMS-DOSのバージョンは恐らく3.1、ワープロソフトは確か一太郎3(もしかしたら4カモ)、表計算ソフトはLotus 1-2-3 そしてエディター&ファイラーはVZエディターでMyパソコンライフがスタートしました。
今では信じてもらえないかもしれないけど、SX001の液晶は青白2階調。メモリ2MB(2GBではなくて0.002GB:ギガバイト)増設RAMカード4MB併せて6MBで全てをまかなっていたのだからいかにコンパクトだったかがわかってもらえると思います。
当時、DynabookSX001には増設FDDが付いたSX002、及び、20MB(0.02GB)と40MB(0.04GB)のHDD付きモデルがありました。20MBのHDDでもバカ高くて手が出ません。サードパーティから60MBのHDDが発売されましたが定価20万円、割引価格でも12万円もしました。でもなんだかんだ言いながら買っちゃいましたけど(^_^;)。
当然のことながらテラバイト(TB)の世界なんて夢のまた夢。TBを扱うようになる時代が来るなんて想像もできませんでした。
話が逸れました・・・
MS-DOSの頃はWordStarなども触ってみましたが一太郎の使いやすさは別格で、日本人が考える罫線などの書式をきちんと反映してくれる一太郎はとにかく使いやすかったです。
Dynabookには、フロントエンドプロセッサーである日本語入力システムのATOKが採用されており、その頃の刷り込みもあって今でもWindowsをインストールすると真っ先に日本語入力システムをATOK風に変更します。Macも同様にATOK風に変更します。それが故に今でもATOK以外の変換方法をよく理解していない・・・(・・;)。
MS-DOSの頃の一太郎&ATOKの輝きに比べるとその後は残念ながらあまりぱっとしません。OSがWindows3.1になってからの一太郎はどうにも使いにくく、結局Microsoft Wordの軍門に下ってそのまま今に至っています。つまり・・・ 今は一太郎は使っていないのです。
Windows3.1の頃の一太郎は他のソフト同様重くて使い勝手が悪くて苦労しましたが、それ以上にマイクロソフトのWordの使いにくさに辟易。あの頃のWordは縦書がまともに出来ない&罫線を使う書類作成がまともに出来ない、とアメリカで使っているWordの文言だけ日本語にしたようにしか思えない出来ですごくがっかりしました。
初期のWindowsではワープロソフトそのものに対する評価は低くならざるを得ません。
それでもWindowsは進化を実感できる作りありました。MS-DOSの黒画面+キーボード操作からみたらWindows3.1のマウス操作は別次元の感覚。
マウスでカチカチすれば動いてくれる、これぞ近未来の操作だと実感しました。使いやすいとかはどうでもよくてマウス操作はとにかく格好良かったのです。
そんな格好良さがいつしか当たり前になるにつれ、一太郎の新バージョンを追いかけ続けることを怠るようになりました。
今回もあまりの懐かしさに興味を惹かれましたが、だからと言ってこれから一太郎を積極的に使うかというと結論は”No”です。
残念ながら現在のソフト業界の標準はMicrosoft一択です。好きとか嫌いではなくMicrosoftのExcelやWordを使うしかありません。そんな中で戦いを挑むジャストシステムは勝ち目のない戦いをしているように感じてしまいますが、日本人である以上ジャストシステムを応援したくなります。
余談ですが、MS-DOSの頃の一太郎を知っている人ならニヤッとくるパッケージが30週記念パックです。このパッケージだけMS-DOSの頃の一太郎dash(風)ソフトが同梱されています。
MS-DOSの頃の雰囲気を感じさせるこのパッケージ、なんか何年か前にあったニフティのパソコン通信画面エミュレーションに相通じるものがあってオジサンにはとても響くのです。
改めて一太郎のウェブサイトを見てみると、30年の技術の進化が見て取れます。日本人の考え方&感性に合った純国産のワープロソフト一太郎。色々と大変だとは思いますが、末永く日本人のために改良を続けていただきたいものです。