多分私のいる場所は「田舎」という言葉のイメージ的に浮かんでくる田舎ではありませんが、
人口、産業規模的に間違いなく田舎です。人口が急激に減る一方の目立ったもののない街を都会などとは口が曲がっても言えない。
かと言って地方「都市」というほど人がいるわけでもなく、メインストリートは更地が目立ち、時折崩れかけた建物が放置されたりする。
娯楽施設なんて何があるだろうか。パチンコを娯楽に含めなければ何もない。残りは自然である。
私はパチンコをしないから本当に何もない。観光地もないから別に外国人がここに来たりもしない。本当に何もないがある。
基本的に人づき合いをしない人間にとって田舎ほど過酷なものはない。
何かしたらしたで、何もしなければしないで目をつけられるからである。
会費とか払うからもう放置してくれ、「人づき合いが苦手」が主症状の障害の人間を外に引っ張り出して何をするつもりなんだ、とは言いたくなる。
閉鎖的な場所というのは基本的に人の出入りがなく、人間関係が固定化される。
そうなると長くいればいるほどコミュニケーション能力の欠陥がよく見えてくる、分かってくる自分のような人間の安住の地ではない。
いずれ閉鎖的なのを極めた何処かの施設には入らなければいけなくなるかもしれない。人間関係の真っ只中に立たされ続ければ。
基本的に人に何かをすることはないので、放っておけば誰とも関わらない。人と会うことさえしなければ完全にではないが人畜無害である。
それを引っ張り出して振り回すから自分もできないものを振り回さざるを得なくなる。
そんなの大惨事以外の何物でもないでしょう。家に住んでいることすら咎められるのであれば田舎では何処にも住めない。
都会のアパートに住んでいれば騒音や迷惑な行為さえしなければ、周囲に気にされることは特にないし、
アパートに住んでいる以上町内会などは管理会社が勝手に手続きをやってくれるから特に会合に出るという必要もない。
然るに田舎では周囲にやわらかに監視され、田舎の一戸建ての中に放置されることも自治体町内会で叶わないのであれば、
たとえ家を遺産として受け取ったとしても安心して住めない。
役場に行ったり、必要な手続きはするから、お願いだから障害を理由に人前に立たせないでくれ、きっと互いに気まずいことになるから、
会合とか話し合いとか行事とか出さないようにしてほしい、と合理的に配慮を求めるようにお願いすることはそんなに無理なことなのだろうか。
障害者手帳をはじめ、出来ないことはしない、避けられるような手続きをしているのに。
公営住宅に住んでいる知的障害者が自治体に自分の障害を詰られて自治会の役員の目の前で免状を書かされて、
その次の日に自殺した、なんてデリカシーとかプライバシーのない話もあるくらいである。
何故障害という取りはらえないものに対して免除とか負担軽減とかにならないのであろうか。されるにしても何故人前で恥をかかせようとするのか。
足が不自由な人に階段を上り下りさせたり、目が見えない人に絵を描けというようなものである。
知的や精神だけどうして健常者と同じような扱いをするのか。何で免状を人前で書かされなければいけないのか。
知的障害だけではなく、発達障害やうつ病なんて人付き合いへの障害であるから、出てきても不自然になることは否めない。
出て来たら出てきたで怪しい人間だと言われ、出てこなかったらあいつ何やってんだと言われる。
どう振る舞っても突かれるとか理不尽じゃありませんか。一番理不尽なのは自分の障害ですが。
背負いたくないものを背負って出来ないことが増えているのに、そんな人間に一体何をさせるつもりですか、と思うわけである。
誠に遺憾である。